それは、ジャパン・クオリティ~今治タオル~
厚いもの、薄いもの、ふわふわのもの、さらりとしたもの、タオルの個性は千差万別。タオルの触り心地を決めるのは、原材料の綿花の種類、糸の撚り方、晒しの技術、織り方など、様々な要素の組み合わせ方。自分好みのタオルが見つかればあなたの暮らしはきっともっとたのしくなる。
どんなタオルがお好みですか?
120年の歴史を刻み続けてきた今治のタオル産業。今治市内には、染色やプリント、刺繍、縫製なども含めるとタオルに関わる大小さまざまな企業が200近くもあり、そのため、素材選びから後処理に至るまで、一連の仕事がこの地域の中だけで完結する。国内のタオルの5割以上を生産する日本一の産地であり、現在は、「今治」という地名から「タオル」をイメージされることも多くなった。
しかし、ここまでの道のりは、決して順風満帆ではなかった。一時期は廉価な海外産のタオルに押され、今治のタオル産業は存亡の危機にさらされていた。廃業が相次ぎ、疲弊した産業を立て直したのは、今治タオルが本来もっていた素晴らしいリソース。「安心・安全・高品質」という本質的かつ確かな価値に他ならない。それらを引き出し、つくり手たちに誇りを取り戻させ、今治タオルプロジェクトを牽引したクリエイティブディレクターの佐藤可士和氏の存在は大きい。
吸水性や耐久性など、厳しい品質基準をクリアしたタオルだけに与えられる認定ラベルが、「imabari towel」のタグ。その世界最高レベルのタオルは、日本国内はもちろん世界中で愛用されている。東京の直営ショップや海外進出などを経て、ネームバリューは大きく向上、今治のタオル産業は、ブランディングの成功により見事復活を遂げた。今後も更なる躍進をめざし、今治タオルの挑戦は続く。